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雪深き秘境「奥只見丸山スキー場」の舞台裏を探る若手スタッフインタビュー!

今回のスキー場で働く個性豊かなスタッフを紹介するインタビュー企画は、あまりの積雪量の多さに、ハイシーズンにはクローズしてしまう秘境「奥只見丸山スキー場」。奥只見で働く入社3年目、スノーボードに魅了されたレストランセクションを担当する、佐藤 謙太さんにお話を伺いました。

奥只見観光 株式会社 営業部:佐藤謙太
1998年生まれ。魚沼市出身。高校卒業後は県外を渡り歩き帰郷。小出スキー場のアルバイトを経て奥只見丸山スキー場へ。普段は山頂ヒュッテを担当しているが、圧雪車や遊覧船の操縦などマルチにこなす1児のパパ。

奥只見で働くことになったきっかけを教えてください。
新潟に帰ってきて最初は小出スキー場にアルバイトで入りました。小出がクローズすると奥只見に行く人が多いんですが、一緒に行かない?って誘われて、2020年の春に奥只見にきました。
魚沼市が地元ですが、スノーボードは前からされてたんですか?
他の方とは逆パターンなんですが、奥只見に入社した3年前から始めました(笑)。みんながやってておもしろそうだと思ったのが始めたきっかけです。すぐにハマっちゃいましたね。
フリースタイルでスノーボードを楽しむ佐藤さん。
スキー場って、やっぱり働きながらも滑れるんですか?
移動がそもそも滑っていきますし、休憩の時も滑らせてもらえます。スキー場で働く特権ですね。仕事が終わって下山する時も最長4kmのコースをリフトを使わず滑って降りたり。休みも遊びに来るので毎日滑ってますね。それにしても、今日は最高でした!(取材日:12/19)。近くにスキー場があるって幸せですよね。新潟に生まれてよかったと思いました!
毎日は羨ましいですね。どんな滑りが好きですか?
やっぱり上手くなりたいし、周りに負けたくないので(笑)。滑りはフリースタイルが好きで、地元の庭野 陽平さんや星 宏樹さんみたいになりたくて毎日滑ってます。
山頂ヒュッテで一緒に働くスタッフとの1枚。写真は今年からの新メニュー、ゴルゴンゾーラとりんごのピザ(¥800)
スキー場では、普段どんなお仕事をされているんですか?
レストランを担当しています。山頂ヒュッテなんですけど、気温が低くてよく水が凍るので大変です(笑)。毎朝モービルで荷上げする時も、凍ってるとモービルが滑って上がらなかったりするんですよ。
1番人気のチーズハンバーグカレー。1度は食べてみてほしい逸品。お米はもちろん魚沼産コシヒカリ(¥1,300)
それは大変ですね!山頂ヒュッテのおすすめメニュー、教えてほしいです!
今年からメニューに加わったゴルゴンゾーラとりんごのピザがおすすめです!あと、一番人気なのはチーズハンバーグカレーですね。魚沼なのでお米がやっぱり美味しいです。僕はコシヒカリしか食べてなかったので、県外に出た時に驚きました、地元のお米の美味しさに。
山頂に行くほど美味しい?!と言われる奥只見のカレー。ぜひ実際に確かめてみてほしい。
新潟県民からしても、魚沼のコシヒカリは絶品だと思います!カレーの味はぶな平ヒュッテと違うんですか?
レストランのお米も魚沼産コシヒカリなので、本当に美味しいんですよ。奥只見って3つレストランがあるんですが、全部カレーの味が違うんですよ。それぞれ寸胴で作ってて、山頂はちょっと濃いめ、ぶな平はさっぱりめ、緑の学園は、、、内緒です。ぜひ食べ比べてみてください(笑)。
ええええ!気になります。これは食べないとですね。レストランの業務以外には圧雪もされると聞きましたが?
そうですね、圧雪隊がいるんですけど、お休みの時は社員が交代で入るので。これがなかなか難しいんです!平らにするだけなんですけど、機械の操作が雪質によって変わるんです。僕がやったのはすぐバレますね(笑)。雪が降る・降らないでも踏み方が変わってくるので、簡単にやってそうだけど、すごい技術が必要なんですよ。圧雪隊の先輩方はすごいなと思います。
新緑から紅葉まで楽しめる、奥只見の遊覧船(撮影:2022年10月 photo by serica)
スノーシーズン以外は遊覧船の操縦もしているとか?
はい、入社してすぐ免許を取りに行きました。でも、これも難しいですね(笑)。免許自体はすぐ取れたんですが、操船となるとお客さまを乗せるので、いかに快適に船に乗っていただけるようにとか、船が着く時も、出来るだけ波を立てないように、衝撃を与えないようにするのって腕がいるので、そこは先輩にご指導いただきながら操船しています。
1年を通していろんなお仕事をされているんですね。
そうですね。1年中同じ仕事じゃないので楽しくて、気づいたらあっという間に3年経ってました。
奥只見丸山スキー場にも、スノーボードにも、グッとハマちゃった感じですね(笑)
そうなんですよ!こんなはずじゃなかったんですけど、あれ?みたいな(笑)。奥只見にいる方達って、元プロとか、どこかのライダーの方が多くて。その人たちみたいに滑りたいなと思ってたら、めっちゃハマってました。家計簿つけながらお金を貯めてたはずなんですけど、気づいたらボード用品毎年買ってる!みたいな感じになってます。
大変な時も、娘さんの存在が佐藤さんの活力になっているそう。
最高ですね!働いてて大変だと感じることってありますか?
相手が自然なので、雪もそうだし、天気にも左右されるし、お客さんからしたらスキー場ってリゾートですけど、やはり従業員からしたら雪山なので。圧雪車に乗っていても、吹雪では何も見えないので、何となく進むんですけど、全然違う方に行ったり、気づいたら崖に向かってたり。あとはお客さんの救助とかも命懸けなので本当に自然を舐めちゃいけないなと感じます。大変なことも多いですけど、娘のことを思うと、頑張ろう!って思えますね。
佐藤さんが好きな山頂からの夕日。幻想的な風景が1日の疲れも癒してくれる。
逆によかったことはありますか?
滑れるのはもちろんなんですけど、景色がいいところですかね。ありきたりなんですけど。飽きるかと思ったら意外と全然飽きなくて。仕事がすげー大変でくたくたな時も、帰り際に見える夕焼けがすっごい綺麗で。よし、帰るか!今日も頑張った!ってなります。あとは基本的に趣味が一緒の人たちが集まるので友達が作りやすいですね(笑)。
奥只見で出会った同じ趣味を持った最高の仲間。スキー場ならではの出会いだそう。
普段じゃ出来ない出会いもありそうですね。
本当そうですね。脱サラしてカナダ行ってる人とか、世界中飛び回ってる人とか、ボードやりたくて夏はひたすら働いてる人とか、今まで会ったことない人たちがいっぱいいて、こういう生き方もあるんだなって刺激になります。あとはスタッフの知り合いのお客さんと仲良くなって一緒に群馬行ったりとか、すごく楽しいです。
パウダーや地形はもちろん、圧雪も気持ちがいい奥只見丸山スキー場。
いろんなスキー場にも行かれると思うんですけど、奥只見のここがいいぞ!ってポイントを教えてください。
ほんとにもう断然雪がいいです!あとはリフト券が安い!おすすめのコースで言うとカモシカCですね。迂回路なんですけど、飛べるポイントがあったり、雪が降ればパウダーを楽しめますし、初心者の方も滑りやすくて、上級者の方でも楽しめるコースです!
スキー場までは全長約22kmのトンネル「シルバーライン」を通る。除雪や管理が行き届いていて、安心の道路となっている。
奥只見を知らない方や、まだ来たことがない方にPRをお願いします!
奥只見ってかぐらと同じくらい早く開くんですけど、オープンの早いスキー場ランキングにも入ってなくて、なかなか認知されてないんですよ。ちょっと遠いと思うかもしれませんが、無料送迎バスもありますし、道もしっかり整備されています。スキー場まではトンネルなんですけど、県がしっかり除雪と管理してるんで、他の山道と比べると危なくないです。スキー場が初めての方や、運転が不安な方でも安心して来ていただけると思います!

1stシーズンは1月3日まで。2ndシーズンは3月下旬から5月上旬までと、ロングに雪山を楽しめる豪雪地の秘境「奥只見丸山スキー場」。1stシーズンはもちろん、春でもパウダーを楽しめ、コブやパークも人気の2ndシーズンもおすすめです。ぜひ今シーズンは奥只見で雪を楽しみ、美味しいお米とバリエーション豊かなカレーを食べ比べてみてください。佐藤さんのように働きたい!という方も絶賛募集中です。詳細は公式HPをチェック!

神田
神田
SNOW HEAVEN 編集部
趣味はサーフィン。2019年に湘南から新潟に帰郷しスノーボードを始める。ニックネームはきゃんだ。BEST BODY JAPAN 2018 新潟大会優勝。お酒が好きだが失敗が多い。
【遊び、自由自在!1st、2ndシーズンで違った遊び方が出来る珍しいスキー場】全長22kmの長い長いシルバーライントンネルを抜けると突如現れる奥只見丸山スキー場。新潟県屈指の豪雪地帯ならでのオール天然雪が、多くのスノーボーダー、スキーヤーを虜にしてやまない。リフト5本に全10コースを楽しめ、ハイシーズンはあまりにも雪が多いため一旦閉鎖するのも特徴。待望の2ndシーズンは3月下旬~GWは5月初旬まで営業予定で、春スキーでもパウダーを堪能出来るほか、美しいブナの原生林に癒される林間コースもある。シーズンの締めくくりにもオススメのスキー場だ。
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