南魚沼市出身のプロスキーヤー・小野塚彩那さんが地元南魚沼や湯沢町の小中学校へ訪問し、キャリア教育と環境(雪・水)についての特別授業を行う「AYANA`S RETURN PROJECT」。「お世話になった地域に恩返しがしたい。」との想いから始まったプロジェクトは、一昨年のトライアル実施を経て昨年本格的にスタート。未来を担う子供たちに環境保護の大切さを伝えています。
今回は実施校から参加者を集め課外活動を実施。石打丸山スキー場でのマウンテンクリーンウォークと、小野塚さんがアンバサダーとして所属する環境団体POW JAPANによる講義とワークショップが行われました。
マウンテンクリーンには環境に配慮し非食用米を使ったゴミ袋を使用。
集まったのは小学生4名と保護者。「授業を聞いて環境問題が気になった」と小野塚さんの授業から環境問題に興味を持った子どもたちばかり。約1時間かけて中腹に向かって歩きました。
ゲレンデを登りながら積極的にゴミを拾っていきます。拾ったゴミについて推測する場面も。
普段からスキー場に馴染みのある子どもたちにとっても、雪のない斜面を登る体験は貴重だったよう。
目的地に着く頃にはゴミ袋はいっぱいに。ペットボトル、プラスチックの破片、パイプなどが目立ちました。「スキー場では、リフト下など人が止まる場所にゴミは多い」と小野塚さんは話します。子どもたちからは「思ったより多かった」との意見も。実際にマウンテンクリーンに参加することで、改めて環境保全の大切さを知ることができました。
同日行われた石打丸山スキー場でロカールフェスティバル・南魚沼収穫祭に合わせて開催したこともあり、ときおりリハーサルの音が聞こえることも。終わった後に寄って欲しいという小野塚さんの気遣いで参加者には参加者にはリフト1日券が配布されました。
後半はPOW JAPANスタッフの笹田さんによる授業を実施。学校で行われた授業では環境活動のポイントのみを教わっていたため、今回の授業ではさらに詳しく説明。
地球温暖化の原因と仕組み、二酸化炭素の排出量の減らし方など難しい内容はわかりやすいようにイラストを交えて展開。笹田さんからの質問には積極的な回答が出ることも。さらに長野県の学校で教室を断熱DIYした話などを例に、行動することで環境を変えることができることを伝えました。
自分の住む地域で再生可能エネルギーを選択することが環境保護に繋がるという話には、「再エネについて知れてよかった。使ってみたい(保護者)」や、「電気の設定を省エネにするところからできる気がする(子ども)」という感想を聞けました。
最後は「日常の場面でPOW JAPANのロゴを思い出して意識を深めて欲しい」という小野塚さんの想いで行われたシルクスクリーン体験。
用意されたPOW JAPANのロゴは3種類。好きなデザインを選んで自分でプリントを施すことができました。
持参したエコバッグやTシャツが世界にひとつだけのオリジナルグッズに変身。「買い物に持っていきたい」「スキー場に着ていきたい」と自分で作ったことで愛着が湧いた様子が伺えました。
ゴミ拾いや授業を通して環境問題の知識を深めることができた今回の「AYANA`S RETURN PROJECT」。今後のプロジェクトでは、ゲレンデでのスキーレッスンなどが予定されているそう。「アクションが広がっていけばいい」という小野塚さん。南魚沼以外でも活動できる場所を募集しています。一般参加はできませんが、授業を希望する学校がありましたらHPから問い合わせを行なってみてください。
AYANA`S RETURN PROJECT
HP:https://www.arpofficial.info